Exit interviewエグジットインタビュー

2022.4.4

【退職理由/事例】会社へ復職する自信がなくなってしまいました

こんにちは、『いっと』のインタビュー担当です。

桜も開花し、入学入社と新たな出会いが増える時期ですね。
私たちが普段やり取りする人事の方々は新卒採用に大忙しです。

さて今回は、キャリアと家庭の両立に悩む「Eさん」に、
退職者面談(エグジットインタビュー)を行なった時のお話をしようと思います。

★インタビュー内容★

20代のEさんは中途入社で営業事務としてとある企業に入社しました。

女性が多い部署のため、毎年産休や育休で休業される方が数名いました。
Eさんは産休に入る先輩社員の引継ぎをしていたのですが、
産休・育休取得後に復帰する先輩があまり多くないことに気づいたのです。

環境も制度も整っているのに “なぜだろう?” と不思議に思っていましたが
入社数週間が経った頃、その答えがだんだんわかってきました。

同じ部署の何人かの社員が産休育休中の同僚や時短勤務の同僚のことを
あからさまに良く思っておらず「私たちにしわ寄せがくる」と愚痴を言っていたのです。

そんな話を聞いてしまったEさんは「会社へ復職する自信がなくなってしまいました」と
この会社での自身のキャリアビジョンまでも見えなくなってしまいました。

たしかに、今まで担当していた仕事を他の社員に引き継ぐとなると
時間も手間もかかりますし、負担に感じる人もいるでしょう。

しかし、そのような居心地の悪い環境ではせっかく仕事を覚えた女性社員が
復帰したいと思えなくなってしまいます。

Eさんも結婚の予定があり、近い将来出産も考えています。

出産や子育てに理解がない同僚がいる状況で、戻ってきて今と同じように仕事ができるのだろうかと
不安になっていると言うのです。

かと言って人事にこの話を伝えたとしても「誰かが告げ口をした」として
より状況が悪化してしまうことを恐れて何もできずにいました。

今回、『いっと』のアンケートを行った際に面談を希望され、このような相談を受けたことで
内部の事情を知ることができました。

実は人事内でも「産休・育休取得後の復帰率が悪いこと」に
危機感を覚えており、なんとか改善をしたい気持ちをお持ちでした。

いくら制度の正当性を主張したとしても実際に現場の社員が制度を理解し、
受け入れる余裕がなければ不満に感じてしまう、
また、その制度によって誰かが負担を強いられる環境では
いけないということで企業様側の人事と弊社で話し合いを重ねました。

★改善策★

<【引継ぎ時のマニュアル作成・余裕のある人員配置】をご提案>

まずは産休・育休を取得しても復帰しやすい環境に、
そしてまだ男性の育休取得実績がないため
環境を整えて改善していきたいとのことです。

<【コア業務とノンコア業務の切り分け】をご提案>

余裕のある人員配置を実現すべく、特に工数を要していた、
採用業務に関して、自社で行う必要がある “コア業務” と、
アウトソーシングによりコスト面でも工数面でもメリットが大きい
“ノンコア業務” の切り分けとご提案しました。

“ノンコア業務” のアウトソーシングは、弊社でお受けできるため、
導入までスムーズに進める事で、部署全体の業務負担を軽減できました。

これらを導入いただいた事により、Eさんもキャリアを築きながら家庭のことも考える余裕ができ、
安心した気持ちで勤めることができるようになりました。

子育て中、介護中の社員がいつでも復職できるような環境の提供ができるよう
弊社も継続してフォローを行っております。