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2023.2.21

仕事にやる気がある社員は6%!企業競争力に必要なやる気の引き出し方

業務ミスや報告漏れなどが頻繁に発生すると「社員は仕事にやる気があるのか?」と悩んだり疑ってしまったりするかもしれません。しかし、大切なことは社員のやる気を引き出せる職場にすることです。

一体、どのように、社員のやる気を引き出せばよいのでしょうか?今回は、社員の仕事のやる気の引き出し方をご紹介します。この記事では、社員がイキイキと働いている企業様の取り組みまで紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

◆ 仕事にやる気がある社員は6%


日本企業で働くサラリーマンで仕事にやる気がある人は極僅かです。

アメリカの世論調査及びコンサルティングを行っているGallup社の独自調査「社員の仕事への熱意度調査」によると、日本企業で働くサラリーマンで仕事にやる気がある人の割合は約6%。米国企業の38%と比較して32%も低く、139か国で132位と最下位クラスとなっています。また、周囲に不満をまき散らす無気力な社員の割合も24%と多く見受けられます。

・ 社員のやる気が出ない理由

日本企業で働くサラリーマンは他国企業で働くサラリーマンと比較して仕事にやる気がない結果となりましたが、以下のような理由があげられます。

  • 従業員の体調不良
  • 自分のスキルに見合う仕事ができていない
  • やりたくない仕事をしている
  • 職場の人間関係が悪い
  • 仕事を頑張っても評価されない
  • ◆ やる気がない社員がもたらす影響


    企業側はやる気がない社員を放置すると、以下のような影響を受けてしまうため注意しましょう。

    ・ 他の社員のモチベーションが低下する

    仕事にやる気のない社員を放置してしまうと、他の社員にも伝染してしまいます。仕事にやる気がない社員のオーラが空気感染してしまうのです。

    例えば、無気力な社員は会議などで積極的に意見を出しません。誰も何も意見を出さない会議では、意見がある人も発言できなくなります。このように、社員の自発的な行動や発言が期待できなくなります。

    ・ 業務上のミスが増える

    仕事のやる気が出ない原因の1つとして、従業員の体調不良があげられます。人間関係の悪さに悩んでメンタルを崩したり、長時間労働で疲労したりして仕事のやる気を引き出せなくなってしまうのです。

    従業員が体調不良になり、仕事のやる気を引き出せなくなると業務上のミスが増えてしまいます。資料内容を書き間違えたり連絡や報告が漏れたりしたら、体調不良を疑いましょう。

    ・ 他の社員の負担が重くなる

    仕事にやる気がない社員は、業務上のミスが多くなるため生産性が落ちてしまいます。生産性が落ちてしまうため、1日で終わらすべき仕事が終わらないこともあります。

    このような場合、他の社員がフォローしなければいけません。残されている業務を手伝わなければいけないため、業務負担が重くなります。

    ・ 優秀な人材が退職してしまう

    仕事にやる気がない社員が増えてしまうと、優秀な人材が退職してしまいます。優秀な社員は他社から注目されており、ヘッドハンティングされる機会も多いです。

    本人も他社で採用されるだろうと自覚しているため、転職にためらいがありません。そのため、今働いている会社に不満を抱いたら退職してしまいます。

    ◆ 社員のやる気を引き出す効果


    やる気がない社員がもたらす影響について理解して頂けたと思いますが、やる気を引き出す効果にはどのようなものがあるのでしょうか?次に、社員のやる気を引き出す効果をご紹介します。

    ・ 顧客満足度が上がる

    仕事のやる気がある社員は、自社商品や自社サービスについて理解を深めるようと努力します。また、自社商品を選んでくれたお客様に対して、高い価値を提供して喜んでもらおうと対応します。

    会社側が指示するのではなく、社員が自発的に取り組むため、顧客から良い印象をもたれることが多いです。このように、社員のやる気を引き出せば顧客満足度が上げられます。

    ・ 生産性が上がる

    仕事の生産性は「社員の能力×仕事のやる気」で決まります。つまり、同じような能力を持つ社員を比較した場合、仕事にやる気がある社員の方が生産性は高くなるのです。

    仕事にやる気がある社員は、意欲を持って新しいことに挑戦していくため能力を上げることもできます。さらに、周囲に気配りをして職場の雰囲気が明るくなるように努めたりします。そのため、会社全体の生産性を上げていけるのです。

    ・ 職場の定着率が上がる

    仕事にやる気のある社員が増えれば、職場の定着率が上がります。

    その理由は、各社員が意欲的に仕事に取り組む生産性が上がれば残業が減らせるためです。また、仕事にやる気がある社員は仲間に気配りをして、チーム一丸となって仕事に取り組めるように努めます。そのため、職場の人間関係が良くなります。また、お互いを尊敬し合えるようになり、働きがいのある職場だと感じられるため定着率が上げられるのです。

    職場の定着率を計算したいと思った方は、下記の記事を読んでみてください。

    関連記事:『定着率とは?定着率の計算方法から向上させる方法まで解説!

    ◆ 社員のやる気を引き出すための手順


    社員のやる気を引き出す効果を知り、どのように取り組むのだろうかと気になった方もいるでしょう。社員のやる気を引き出すための手順は以下の通りです。

  • 優秀な人を管理職にする
  • 社員のやる気を調査する
  • 各自に目標を設定する
  • 社員のやる気を上げる施策をする
  • ここでは、各手順について詳しく解説します。

    ・ 優秀な人を管理職にする

    まずは、部下のやる気を引き出すために優秀な人を管理職にしましょう。優秀な管理職は、部下が成長できるような機会を与え、仕事に対するやる気を引き出せます。

    また、部下の小さな変化に敏感でフォローする力にも長けています。社員のやる気を引き出すにはマネジメントが大切です。そのため、最適な人を管理職に選びましょう。

    ・ 各社員の目標を設定する

    各社員に目標を設定してやる気を引き出します。このときに、高い目標を設定するのは辞めてください。なぜなら、高い目標を設定してしまうと目標達成ができなく評価も下がり、仕事のやる気を失ってしまうためです。そのため、努力すれば達成できる目標を設定しましょう。

    また、目標を設定する前に1on1を実施して、どのようなキャリアを形成したいかなどを聞いておき、それを踏まえた目標を設定すると喜ばれます。

    ・ 社員のやる気を調査する

    定期的に従業員意識調査(モラールサーベイ)を実施して、社員のやる気を調査します。従業員意識調査とは社員が抱えている悩みを聴取して職場環境を改善するために取り組むものです。従業員意識調査には以下の2つの方法があるため、適切な方法を選びましょう。

    ■ES調査:社員が職場環境(報酬、福利厚生、労働環境、人間関係)に満足しているかを調べる
    ■eNPS調査:自分の職場を親しい人に推奨できるかを調べる

    社員自身の悩みを知りたい場合はES調査、離職に影響する要因を知りたい場合はeNPS調査がおすすめです。

    ・ 社員のやる気を上げる施策をする

    ES調査やeNPS調査で仕事のやる気を削ぐ原因を特定できたら改善していきましょう。社員のやる気を引き出すための施策には、以下のようなものがあります。

    [社員のやる気を上げる施策の例]

  • 社員の意見を経営に反映する
  • 社員の仕事の努力を正しく評価する
  • 社員のキャリア形成を支援する
  • メンタルヘルス相談窓口を設ける
  • 施策をした後は本当に効果があるか検証しましょう。

    ◆ 社員のやる気が高いと有名な企業3選

    社員のやる気を引き出せている企業は、どのような取り組みをしているのでしょうか?社員のやる気を引き出すヒントにもなるため確認しておきましょう。

    ・ 株式会社セールスフォース・ジャパン


    出典元:『株式会社セールスフォース・ジャパン 公式ホームページ

    株式会社セールスフォース・ジャパンは世界No.1の顧客管理システム「Salesforce」を提供している会社です。

    同社は社員から共感が得られる企業理念、文化を大切にしており、「平等」「信頼」「カスタマーサクセス」「イノベーション」を企業文化の要素として盛り込んでいます。また、社員にとって働き甲斐のある職場づくりに注力しており積極的に支援しています。

    新型コロナウイルスの影響でリモートワークが続く中、定期的にオンライン全社会議を実施して、社員から質問や意見を傾聴。会議で出た意見を速やかに反映して従業員満足度を高めています。仕事に行くことを楽しみにしている従業員が多いことでも有名な会社です。

    ・ アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社


    出典元:『アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社 公式ホームページ

    アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社は、クレジットカードの発行会社です。同社は従業員が働きやすい職場を実現するために、「PRIDE+ Network」「Women’s Interest Network」を設立しました。

    「PRIDE+ Network」では、社内でのLGBTQA+に対する認知や理解を促進し、Ally(LGBTQA+当事者の理解者であり応援者)を増やしていく活動をしています。

    「Women’s Interest Network」では、女性の社会進出の支援、健康サポートなどに取り組んでいます。どのような社員も心身ともに健康で働けるように環境整備に努めていることで有名な会社です。

    ・ 株式会社コンカー


    出典元:『株式会社コンカー 公式ホームページ

    株式会社コンカーは経費精算や請求書管理など経費採算システム「SAP Concur」を提供している会社です。同社は「高め合う文化」の企業文化を醸成しています。上司や同僚、部下の観点から双方向にフィードバックし合ったり、教え合ったり、感謝し合ったりすることでスキルや人間性を高め合っているのです。

    一般的に仕事の遣り甲斐は、お客様から感謝の言葉を言われたときに芽生えるものです。しかし、同社では同じような遣り甲斐を社内コミュニケーションでも芽生えさせています。

    同社は社員全員が叶えたい夢を共有しており、全員で高め合う文化を醸成して社員の仕事のやる気を高めています。

    社員のやる気が高いと有名な企業をご紹介しましたが、定着率の高い職場の取り組みについて知りたい場合は下記の記事を読んでみてください。

    関連記事:『定着率の高い会社には共通点があった!その特徴とは

    ◆ まとめ

    仕事にやる気のある社員は6%と低いです。しかし、社員の仕事のやる気を引き出せば生産性を上げられ、企業競争力が上げられます。社員の仕事のやる気を引き出す方法は以下の通りです。

    [仕事のやる気の引き出し方]

  • 優秀な人を管理職にする
  • 社員のやる気を調査する
  • 各自に目標を設定する
  • 社員のやる気を上げる施策をする
  • また、今回は社員のやる気が高いと評判の企業事例までご紹介しました。企業競争力の高い企業の取り組みを真似すれば、生産性向上が見込めて売上も伸ばせるはずです。ぜひ、これを機会に社員のやる気を引き出すための施策を打ち出してみてください。

    また、 社員のやる気を知りたい方は、ホンネインタビューシステム『いっと』をご利用ください。いっとは、第三者の専門家がお客様に代わって、従業員の “4つのホンネ” をヒアリングするサービスを提供しています。「社員が職場に対して思っているホンネを知りたい」「取り組んだ施策の効果を測定するためにサーベイツールを導入したい」…とお考えでしたら、ぜひ『いっと』をご活用くださいませ。

    ホンネインタビューシステム『いっと』

    参考資料
    https://motivation-up.com/whats/engagement.html

    https://cancam.jp/https://www.hrm-service.net/column/article53/#2

    https://go.chatwork.com/ja/column/efficient/efficient-205.html#:~:text=%E3%83%A2%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%8C%E4%BD%8E%E4%B8%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%80%81%E8%87%AA%E7%99%BA,%E7%9A%84%E3%81%AA%E5%83%8D%E3%81%8D%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82

    archives/1060827/main-1094?postparent_id=1060827

    https://motifyhr.jp/blog/onboarding/early_retirement/#:~:text=%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B9%E7%A4%BE%E5%93%A1%E3%81%8C%E9%80%80%E8%81%B7%E3%81%99%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%AF%E3%80%81%E7%8F%BE%E7%8A%B6%E3%81%AE%E5%BE%85%E9%81%87,%E3%82%92%E5%84%AA%E5%85%88%E3%81%95%E3%81%9B%E3%81%BE%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82

    https://www.persol-pt.co.jp/miteras/column/employee_satisfaction/

    https://www.wawaoffice.jp/wawawork/motivationup/

    https://hrnote.jp/contents/b-contents-6130/

    #モチベーション #具体的な施策 #具体的な課題