従業員が働きやすい企業の指標であるホワイト企業認定は、どのような流れで審査を受ければ良いのでしょうか?ホワイト企業認定されると、どのような効果が見込めるのでしょうか?この記事では、ホワイト企業認定について詳しく解説します。
目次
◆ホワイト企業認定とは
出典元:『ホワイト企業認定』
ホワイト企業認定とは、ホワイト財団(別名:一般財団法人日本次世代企業普及機構)が設けている認定制度です。同機構は「次世代に残すべき素晴らしい企業」を発見し、ホワイト企業認定で評価・表彰しています。
ホワイト企業認定が注目をされる背景には、「働き方改革」「SDGs」など企業内のガバナンス強化の必要性が出てきたことです。
ガバナンス強化をして企業価値を高め、従業員にも顧客にも満足してもらえる企業を目指したいという企業が、ホワイト企業認定の制度に注目しています。ホワイト企業に認定されると以下のメリットもあります。
≪ホワイト企業認定のメリット≫
- 採用戦略に役立てられる
- 働きやすい職場に改善できて従業員の定着率が上がる
- 意欲的に働く従業員が増えて顧客満足度を上げられる
- 企業の広報活動に役立てられる
- 自社が抱える課題を明確にできて、職場改善ができる
◆ホワイト企業認定取得までの流れ
ホワイト企業認定を取得するためには、以下の流れで審査を受けます。
1.「Web審査」を受ける
Web審査は前70設問あります。ホワイト財団がホワイト企業に認定するための7つの指標に関する問いに関して「はい」「いいえ」で回答していきます。
2.Web審査の結果を受け取る
7つの指標の点数が表示されるため、自社の状況(弱み・強み)を把握できます。
3.Web審査で合格したら書類審査に進む
Web審査でホワイト認定基準を満たしていた場合は「仮認定」となり、書類審査に進みます。提出書類として以下を用意してください。
■審査に必要な書類
4.ホワイト企業に認定される
ホワイト企業に認定されたら、ホワイト企業認定マークとホワイト企業認定証を付与してもらえます。認定マークはホームページや名刺に利用できるため、採用活動や広報活動に活用できます。
・補足:ホワイト企業認定の審査料金
ホワイト企業認定の審査は無料です。ホワイト企業に認定されたら認定料(月額15,000円)を支払う必要があります。また1年後には更新料(月額15,000円)を支払う必要があります。
◆ホワイト企業認定の7つの指標
出典元:『ホワイト企業認定』
ホワイト企業認定は採用活動や広報活動に活用できますが、どのように取り組めばホワイト企業となるのでしょうか?ここでは、ホワイト企業に必要な7つの指標をご紹介します。
・ビジネスモデル
ホワイト企業には、明確なビジネスモデルが用意されています。ビジネスモデルとは、事業が利益を生み出すための仕組みで「有用性」「実現可能性」「持続可能性」を満たす必要があります。顧客のニーズを満たしており、競合製品より優位性があるなど各要素を統合してビジネスモデルを作ることが大切です。
・ワークライフバランス
ホワイト企業はワークライフバランスが実現できています。ワークライフバランスとは、仕事と生活のバランスがとれた状態です。仕事は生活を支えるために必要なもので、やりがいを感じさせてくれるものでもあります。
その一方で、家族や趣味の時間は人材を充実させる上で欠かせないものです。仕事もプライベートもどちらも充実させる働き方の実現できる労働環境を整備する必要があります。
・健康経営
ホワイト企業は従業員の健康に配慮しています。従業員の健康が生産性につながるという視点で戦略的に健康経営を行っているのです。「労働安全衛生」「心と身体の健康」「働きやすさ」「働きがい」「生きがい」を与えて、従業員の健康を促進しています。
・人材育成・働きがい
ホワイト企業は、生産性向上させ利益を最大化するために、適材適所の人事配置をしています。それだけでなく、従業員の能力を最大限に引き出せるように人材育成をしています。採用した人材のスキルを伸ばせるかを重要視して教育に注力しているのです。
・ダイバーシティ&インクルージョン
ホワイト企業では、ダイバーシティ&インクルージョンが推進されています。「国籍」「年齢」「性別」「性的志向」など多様な人材を受け入れて優秀な人材を確保していき、さまざまなアイデアを生み出しビジネスの幅を広げる取り組みがされています。社会的信用を上げるためにも必要な取り組みです。
・リスクマネジメント
ホワイト企業は会社を存続していくために、リスクマネジメントを行っています。リスクマネジメントとは、会社経営で損失が生じるリスクを把握しておき、それらを回避したり被害を最小限に抑えるための対策です。労働安全衛生や情報セキュリティなどのリスクに備えておきましょう。
・労働法遵守
ホワイト企業は、労働基準法や労働安全衛生法を遵守しています。時間外労働の上限記載や年休5日の年次有給休暇の時季指定義務などの法令を守り、従業員が安全・安心して働ける職場環境を実現しています。
◆ホワイト企業認定企業の取り組み事例
ホワイト企業認定の指標をご紹介しましたが、認定企業はどのような取り組みをしているのでしょうか?ここでは、ホワイト企業認定企業の取り組み事例をご紹介します。
・株式会社サンテック
出典元:『株式会社サンテック』
株式会社サンテックは、総合設備エンジニアリング企業として全国展開している企業です。同社は従業員だけでなく、従業員の家族の幸せまで考えたウェルビーイング経営をしています。
「All for the Family」を合言葉に、社員や家族が集まれるスペースが新社屋に用意されており、お子様を連れて出社することが可能です。人工芝が敷かれており、お子様を遊ばせることができます。
また、新社屋の2階にはカフェカウンターが配置されており休憩して、オンオフの切り替えができるようになっています。このように従業員の家族にまで配慮した経営をしており、ホワイト企業として高く評価されている企業です。
・株式会社ディープコム
出典元:『株式会社ディープコム』
株式会社ディープコムは、システム統合やクラウド移行などの相談に乗っているITコンサルタント会社です。過酷な労働環境を強いられるIT企業ですが、同社では、過酷な労働環境から技術者を守り、技術者が働きやすい職場を作っています。
具体的に説明すると、お客様に自社について理解してもらい、炎上案件を未然防止するような取り組みを行っています。また、お客様のニーズを聞いて専門分野ではないと判断した場合はニーズに見合う企業を紹介して、顧客利益と従業員利益を踏まえた行動で信頼を勝ち取っている企業です。
・株式会社マケレボ
出典元:『株式会社マケレボ』
株式会社マレケボはマーケティング支援会社です。同社はワークライフバランスの実現を目標に取り組みをしています。主な取り組みには以下のようなものがあります。
- 有給取得率の向上
- 残業時間の削減
- 男性育児休暇取得の実現
- 女性活躍推進プロジェクトの発足
- 企業主導型保育事業
ワークライフバランス以外の取り組みもしており、ホワイト企業プラチナムを取得している企業です。そのため、ホワイト企業を目指したい方の参考になります。
◆まとめ
ホワイト企業認定とは、ホワイト財団(別名:一般財団法人日本次世代企業普及機構)が設けている認定制度です。ホワイト企業認定が注目をされる背景には、「働き方改革」「SDGs」など企業内のガバナンス強化の必要性が出てきたことがあげられます。
採用活動や広報活動を優位に進めていくためには認定を取得しておくべきです。
いっとでは、ホワイト企業認定への申請サポートを行っております。
第三者の専門家がお客様に代わって、従業員の “4つのホンネ” をヒアリングするサービスです。
従業員のホンネを聞いて離職につながる原因を把握し、労働環境を見つめなおし、働きやすい職場をつくることも、ホワイト企業認定を得るためのポイントです。
この記事では、ホワイト企業に認定してもらう方法をご紹介しました。
ぜひ、これを機会にいっとを利用して、ホワイト企業認定を目指してみてください。