Exit interviewエグジットインタビュー

2022.9.9

ブーメラン社員の採用は全体の4.5%!再雇用のポイントは職場改善!

従来では、退職を決意することは、ビジネスマンにとって大きな選択でした。しかし、近年では退職した職場に出戻るビジネスマンが増えています。このようなビジネスマンを「ブーメラン社員」と呼びます。なぜ、企業はブーメラン社員を採用するのでしょうか?一度は退職を決意した社員に満足して働いてもらうためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか?ここでは、ブーメラン社員について詳しく解説します。

◆ ブーメラン社員とは


ブーメラン社員とは、会社を自己都合で退職して他社で働いたり独立したりした後に、元の会社で再雇用されることをいいます。

日本の就業観点から企業側も元社員側にも抵抗がありましたが、終身雇用が終わりを迎えて転職することが一般化してきたことから、ブーメラン社員を再雇用する動きが出てきています。

・ ブーメラン社員は「コロナ禍」で増える

ブーメラン社員は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で増えていく見込みです。その理由は、コロナの影響により、各企業で大量のリストラが起きているためです。

今後が予測不能なコロナ禍では、優秀な人材がリストラされるケースも多く出てきています。このような影響を受けたビジネスマンが転職先に悩み、企業理念や事業内容など理解している前職で勤務することを望むのです。このように、コロナの影響でブーメラン社員は増えています。

・ ブーメラン社員の採用率は4.5%

ブーメラン社員を再雇用する企業の動きに注目が集まっています。世界最大級のビジネス特化型SNSを運用するLinkedlnの調査によると、2021年のブーメラン社員の採用率は4.5%。2019年の採用率は3.9%で少しずつ増加しています。

企業が、ブーメラン社員を再雇用する理由はさまざまです。採用コストや教育コストが削減できることや、事業を理解した社員を再雇用すれば即戦力で働いてもらえること等が挙げられます。

・ ブーメラン社員を再雇用するメリット


ブーメラン社員を再雇用すれば、企業理念や事業内容を理解しているため、即戦力で働いてもらえます。また、中途採用者を雇用する場合と比較すると、教育コストがかかりません。さらに、双方の理解がある中で再雇用に至るため、採用プロセスを短縮できミスマッチも起きにくいです。

ブーメラン社員を再雇用すれば、「退職した後に戻りたいと思えるほどの素晴らしい会社なんだ」と第三者から思われます。そのため、働き甲斐のある会社としてブランディング効果が期待できます。

◆ ブーメラン社員を再雇用するために行うべきこと


ブーメラン社員を再雇用すれば企業側にもメリットがありますが、満足してもらうために職場環境を整備しなければいけません。ブーメラン社員を再雇用するためには、何を行えば良いのでしょうか?ここでは、ブーメラン社員を再雇用するために行うべきことをご紹介します。

・ 退職面談(退職アンケート)を実施する

ブーメラン社員を再雇用するために、退職面談や退職アンケートを実施しましょう。その理由は、社員が退職を決断するに至った経緯を把握して職場環境を改善しなければ、再雇用しても退職してしまう恐れがあるためです。

退職面談は1人1人に質問して定性データを取得する方法で、退職アンケートはアンケート用紙を利用して定量データを取得する方法です。職場改善に必要なデータを取得できるため、退職面談や退職アンケートを実施しましょう。

退職面談や退職アンケートの具体的なやり方を知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。

関連記事:『退職面談のやり方とは?面談を実施する前に役立つ知識を紹介!

関連記事:『【サンプル付き】退職アンケートとは?メリット・デメリットを解説!

・ 職場環境を改善する

退職面談や退職アンケートを実施して、職場の問題を発見したら改善していきましょう。

職場の改善をしていけば従業員が定着します。従業員が定着すれば、新しい人材を採用する必要性がなくなるため採用コストが削減できます。また、従業員は成長し続けるため、優秀な人材の確保ができ、生産性を上げていくことができるでしょう。

各企業によって職場の問題は異なりますが、以下のような改善施策があります。

【職場の改善施策】

 ・待遇を上げる
 ・福利厚生を充実させる
 ・職場の人間関係を改善する
 ・社員教育を充実させる
 ・社員の適正に見合う業務を与える
 ・人事評価制度を整備する
 ・会社の将来性について伝える

職場が抱えている問題に見合う施策をして、会社の定着率を上げていきましょう。

・ アルムナイ採用サイトを運営する

ブーメラン社員が元の職務に戻って来れるように、アルムナイ採用サイトを運営しましょう。アルムナイ採用サイトとは、何退職した人を再雇用するためのサイトです。

アルムナイ採用サイト上で、退職者向けの求人情報を提供したり、会社情報を提供したりします。このような退職者向けの求人サイトを用意しておくことで、ブーメラン社員が元の職場に戻ってきやすくなります。

アルムナイ採用について詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

関連記事:『アルムナイ採用とは?フロー・ステップから成功事例まで徹底解説!

・ 再雇用制度を整備する

ブーメラン社員を雇用する前に、再雇用制度を整備しておきましょう。その理由は、ブーメラン社員の報酬や役職を決めるのは想像以上に難しいためです。既存社員より待遇を良くすると、既存社員から不満が出てしまうでしょう。

また、退職前の報酬より下げてしまうと採用後に不満を持たれてしまうかもしれません。また、以前の働き方をして、現在のルールに沿って働いてもらえないなどの問題も起きます。このような問題を防止するために、再雇用制度を整備しておきましょう。

再雇用制度の整備方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

関連記事:『約2割の企業が取り組み始める出戻り雇用!制度の整え方を解説!

◆ 元職場で活躍するブーメラン社員の事例


ブーメンラン社員を再雇用する場合は、どのような人材を採用すれば活躍してもらえるか見極めることも重要です。そのため、元職場に戻り活躍するブーメンラン社員の特徴を把握しておきましょう。ここでは、元職場で活躍するブーメラン社員の成功事例をご紹介します。

・ 成功事例:活躍をしていた人材を再び採用して即戦力に

前職では大手人材会社で営業担当をしていたAさんは、取引先の専門商社に転職をしました。しかし、有形商材を扱う営業に慣れず、人材領域が自分に合っていたのだと感じるようになっていきました。その際に、元同僚から元職場で営業部署のリーダー職が募集されていることを知り、出戻り転職を決意したのです。

Aさんは、大手人材会社の営業担当者の中でも営業成績が良く、常に大きな目標を掲げて取り組んでいました。再度、職場で活躍してくれることがイメージできたため再雇用されました。Aさんは即戦力として企業に貢献しています。

・ 成功事例:退職後に培ったスキルをフル活用して大活躍

優秀な社員として評判だったBさんは産休・育休を取得する予定でしたが、夫の仕事の関係で米国に行くことになり退職をしました。

仕事を離れたBさんは慣れない米国で生活していくうちに、海外の人と臆せずコミュニケーションが取れるようになっていたのです。その5年後に日本に帰国をして、元職場に再雇用してもらいました。Bさんは米国で培った言語能力を活かして、渉外部で活躍しています。

・ 成功事例:高いモチベーションを維持しながら勤務

前職では中堅IT企業でエンジニアをしていたBさんは、より大きな仕事がしたいと思い大手IT企業に転職。転職先では、新規プロジェクトの立ち上げを経験しました。

Bさんは、前職の代表から信頼を集めていて、定期的に情報交換をしていました。あるとき、元の職場の社長が「海外拠点を作るため、力を貸してくれないか?」とCさんに声をかけたことから出戻ることになりました。

元々、高い目標を掲げて業務に取り組むCさんでしたが、海外拠点を作るという大きなプロジェクトを与えることで前向きに仕事に励めるようになったのです。

◆ まとめ

今回は、ブーメラン社員について解説しました。コロナ禍で先行きが不透明であり、職を失った人が元の職場に戻る機会が増えてきています。このようなブーメラン社員を採用すれば、企業側もメリットがあります。しかし、ブーメラン社員を雇用する上での準備や、どのような特徴の社員を雇用すべきか把握できないと失敗してしまうでしょう。

この記事では、ブーメラン社員を雇用するために行いたい準備方法について詳しく解説しました。ぜひ、これを機会にブーメラン社員を雇用する準備をしてみてください。

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