部下との面談でなかなか本音を聞き出せない。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
部下が本音を話せる環境を作ることは、彼らが持つ能力を最大限に引き出し、組織全体の活性化につながる重要な要素です。
しかし、なぜ部下は本音を話さないのか、その答えは簡単ではありません。
今回は、面談で部下の本音を聞き出す重要性、具体的な方法について解説していきます。
目次
面談で本音を話せる人は16.6%
まず、面談で本音を話せる人は何割いるのかを見ていきましょう。
株式会社kubell『2023年「上司・部下のコミュニケーション」に関するアンケート調査を発表』では、上司と部下が本音で話せている割合は16.6%と発表されています。
会社の方針に疑問を感じていたり、職場の人間関係に悩んでいたりしても1人で抱え込んでしまう方が多くいることがわかります。
参考:株式会社kubell『2023年「上司・部下のコミュニケーション」に関するアンケート調査を発表』
面談で本音を話せない理由
面談で本音を話せない理由は6つあります。
上司との関係が悪い
過去に上司に意見を否定されたり、叱責されたりした経験がある場合は「本音を話すと嫌がらせを受けるのではないか?」と心配になります。
上司の性格が悪くなくても価値観や考え方、コミュニケーションスタイルが異なれば上司と部下の関係が悪化してしまいます。
上司と部下の関係が悪いとコミュニケーションの量が減るため、面談で本音を引き出すことができません。
上司を信頼していない
上司との関係は悪くないけれど、本音を話すほど信頼していない部下もいます。
業務上で一方的な指示が多く、上司が部下の意見を聞こうとしなければ質問しにくくなります。
また、上司が特定の社員だけ優遇しているなど不公平な扱いをしていたり、上司自身に専門知識が不足していたりすると「上司に本音を話してもムダだ」「上司は自分に興味はない」と思ってしまいがちです。
人事評価に響くのが怖い
面談で仕事の不満を漏らすと人事評価が下がるという思い込みから、本音を話せなくなります。このような思い込みは、上司の意見に異論することを良しとしない雰囲気がある職場で起きがちです。
上司の意見に異論できない職場では、部下の自己評価は下がり「意見を伝えると人事評価が下がる」「自分には意見を伝える権利はない」と思ってしまいがちです。
職場に噂が広まるのが怖い
職場に噂が広まることを恐れて、面談で本音を話せない方もいます。
会社に不満があることを伝えると噂で広まり、人間関係が悪化して孤立してしまう可能性を恐れています。
上司が部下のプライベートの話など拡散していると、噂が広がるのを懸念して本音を話しません。自分のイメージが損なわれ、周囲から誤解される可能性もあるため、本音を話すのに躊躇してしまいます。
裏切り者扱いをされるのが怖い
会社・組織では多数派の意見に反する意見を伝えると周囲から浮いてしまうことがあります。
組織全体で、同調圧力が強く、個人の意見よりも集団の意見が優先されるような職場では、異なる意見を伝えて裏切者扱いされるのではないかと不安に陥ってしまいます。
情報が閉鎖的になり本音が引き出せません。
身分不相応だと躊躇してしまう
20代・30代は仕事の経験が浅いため、キャリアの相談をしたいけれど打ち明けられないと躊躇してしまいがちです。
仕事の経験が浅く実績を積めていない従業員は自己評価が低く、本当はキャリアを磨きたいけれど、その気持ちを打ち明けることができません。
とくに上司や先輩との年齢差があるほど、自分の意見を言うことに遠慮してしまいます。
会社の面談で本音を聞き出せないとどうなる?
面談で本音を引き出せないと以下のような状況になります。
上司と部下の信頼関係が壊れる
部下が本音を話せないと、上司と部下の信頼関係が壊れます。なぜなら、上司は部下の考えや気持ちを把握できなくなるためです。
上司は部下の言動から察しなければいけず、勝手な解釈で誤解が生じてしまいます。つまり、お互いを深く理解することが難しく、信頼関係を築くことができません。
上司と部下の信頼関係の築き方はコチラ
>>上司ができる部下と信頼関係を築く方法とは?心得や仕組みまで解説
問題解決が遅延する
部下が本音を話さないと、職場の問題点を把握しづらくなり問題解決が遅延します。
例えば、業務に関する問題の場合、小さなミスであれば解決が遅れても巻き返せることがあります。しかし、大きなミスで解決が遅れると巻き返せないかもしれません。
本人だけでなく、他の部署や顧客にも影響を与える可能性があり、大炎上してしまう恐れがあります。
部下のモチベーションが低下する
面談で本音を話せない部下は「職場で自分の意見は通らない」「上司に不信感があり本音を話せない」と悩んでいることが多いです。
自分の考えや悩みを上司に理解してもらえないと感じると孤独感や疎外感を感じて、仕事に対するモチベーションが低下してしまいます。
また、チームの一員としての意識が薄れて、仕事に対する責任感が低下してしまいます。
部下が離職する
部下の職場に対する不満が蓄積されるとストレスとなり仕事の意欲が低下します。
キャリアップへの不安、上司への不信感などのストレスを抱え込むと心身に不調をきたしてしまい働けなくなります。部下は良い環境を求めて転職活動を始めてしまうでしょう。つまり、面談で本音を引き出せなければ離職率が上がってしまいます。
会社の面談で本音を聞き出す方法
面談で本音を聞き出したい方は4つの方法を取り入れてみましょう。
職場の心理的安全性を高める
職場の心理的安全性を高めると、面談で本音を引き出せるようになります。次のような取り組みをすることで、少しずつ職場の心理的安全性を高められます。
- 心理的安全性の概念を学ぶ研修を実施する
- 他の人と異なる意見を受け入れる姿勢を示す
- 人事評価を見直す
- 懇親会など交流できる機会を設ける
心理的安全性の高め方はコチラ
>>心理的安全性の作り方!損ねる4つの因子を取り除く方法を解説
上司が傾聴的態度・共感的態度を示す
上司が傾聴的態度や共感的態度を示すと、部下は本音を打ち明けやすくなります。
面談時に上司は部下の目を見て、真剣に話を聞いていることを示しましょう。
微笑んだり、眉をひそめたりすることで、感情移入していることを示してあげることが大切です。
相手が話し終わるまで、途中で遮ったり、別の話題に切り替えたりしないようにしましょう。また、面談で聞いた内容は外部に漏らさないことを約束してあげると安心してもらえます。
匿名性アンケートを実施する
面談前に匿名性アンケートを実施すると、部下からの率直な意見を集められます。普段の態度とギャップがある回答をしても、誰が書いたかわからないため、安心して率直な意見を言えます。
匿名性アンケートは回答者が多い場合に効果的です。
部署毎や雇用形態毎に絞り込み匿名性アンケートをやるなど、誰が回答したか特定できる場合は率直な意見は聞けません。そのため、不特定多数にアンケートを実施するようにしましょう。
社外の人に面談をしてもらう
会社の面談を外部メンターにお任せするのも1つの方法です。
例えば、キャリアコンサルタントに面談をしてもらえば、部下は自分自身のキャリアを話しやすくなり、本音が聞けるようになります。
また、上司や人事担当者の業務負荷を減らせます。
会社面談で本音を引き出す「イグジットインタビューいっと」
面談で本音を引き出せずに悩んでいる人事担当者・上司は「イグジットインタビューいっと」をご利用ください。2つのソリューションで従業員の本音を引き出します。
アンケートシステム
イグジットインタビューいっとは、従業員の傾向を掴むのに最適なアンケートシステムを提供しています。全従業員向け、部署別、新入社員向けなど複数のアンケートを作成することが可能です。
定期的にアンケートを実施すれば、従業員の回答変化の分析もできます。また、より従業員の本音を聞くために匿名アンケートを取ることも可能です。
>>アンケートシステムの詳細情報はコチラ
インタビュー(面談代行サービス)
イグジットインタビューいっとは、面談代行サービスを提供しています。
人事経験者やキャリアアドバイザー、コンサルタントなどのプロに面談をお任せ頂けます。
社内に関係しない第三者が面談を行うことで本音を引き出しやすくするだけでなく、従業員本人が気づかない潜在的な本音まで引き出すことが可能です。そのため、質の高い面談が行えるようになります。
まとめ
面談で本音を話せる人は16.6%と非常に少ないです。「人事評価に響くのが怖い」「上司との関係が悪い」など原因はさまざまです。
面談で本音を話してもらえなければ、問題解決が遅延してしまいます。また、従業員のストレスが蓄積されてしまい離職されてしまいかねません。
イグジットインタビューいっとは「アンケートシステム」と「面談代行サービス」を提供しています。従業員の本音を聞くためのサービスを提供しているため、ご興味がある方は、ぜひ下記よりサービス資料をお問い合わせください。