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2023.3.28

上司ができる部下と信頼関係を築く方法とは?心得や仕組みまで解説

上司と部下の信頼関係は生産性向上に欠かせません。しかし、部下と信頼関係が築けないと悩む上司も多く存在します。そこで、この記事では上司ができる部下と信頼関係を築く方法をご紹介します。上司に必要な心得や仕組みまでご紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

<はじめに>
上司と部下の信頼関係は生産性を上げるために欠かせません。その理由はコミュニケーションをとり連携し合うことで生産性を上げていけるためです。

しかし、部下と信頼関係を築けないと悩む上司も多いです。なぜ、部下と信頼関係を築けないのでしょうか?どのように部下と信頼関係を築けば良いのでしょうか?

今回は上司と部下の信頼関係を深める方法をご紹介します。この記事を読めば、部下と信頼関係を深めるコツをはじめ、仕組みづくりまで理解できるようになります。

◆ 部下と信頼関係が築けない上司の特徴


まずは、部下と信頼関係が築けない上司の特徴をご紹介します。

・ 利益第一主義

上司は目標達成する義務を負いますが、利益第一主義で部下に圧力をかけてしまうことがあります。

上司が保身を重視して部下を締め付けてしまうと、部下を失望させてしまいます。利益第一主義の考えだと部下との関係を育むことができません。部下と信頼関係を結べなければ、正論でも部下が動いてくれなくなるため注意しましょう。

・ リスク回避志向

仕事はリスクを最小化して業務効率化を図ることが大切です。しかし、リスク回避志向に陥り、部下の意見を取り入れる姿勢を示さないと失望させてしまいます。

部下は「中央集権的な職場だから、積極的に意見を出しても採用されることはない」と諦めてしまいます。このような状態では信頼関係を深められないだけでなくイノベーションすら起きません。職場の現状維持しか見込めないでしょう。

・ 自己認識の欠如

部下から信頼されていない上司は自己認識が欠如しています。「部下を信頼しているから、部下には伝わっているはずだ」と思い込んでいますが、その言動で部下に不信感を与えている恐れがあります。

部下から信頼を得られる上司は部下の気持ちを優先して考えますが、自己認識が欠如していると自分の気持ちや考えを優先してしまいがちです。このような上司は部下と信頼関係を深めることはできません。

◆ 上司と部下が信頼関係を築く大切さ


上司と部下が信頼関係を築くと、次のような効果が見込めます。

  • 生産性向上
  • 人材教育の効率化
  • 定着率の向上
  • パワハラ対策
  • ここでは、上司と部下が信頼関係を築くことで見込める効果をご紹介します。

    ・ 生産性向上

    上司と部下が信頼関係を築くと生産性向上が見込めます。その理由は、双方間のコミュニケーションが円滑になるためです。

    信頼関係が築けると感情的な対立がなくなり、建設的な議論が行いやすくなります。その結果、従来とは異なる問題の解決方法が見つけ出せるのです。

    また上司と部下の信頼関係が深まると、作業務プロセスを確認することなく仕事を任せられます。そのため、生産性が向上します。

    ・ 人材教育の効率化

    上司と部下が信頼関係を築ければ、人材教育の効率化が見込めます。その理由は、信頼できる上司からのアドバイスを部下は素直に受け入れるためです。また、双方間のコミュニケーション量が増えるため、部下の悩みを聞けてアドバイスしやすくなるでしょう。

    さらに、目標達成がモチベーションとなる部下、仲間との関係がモチベーションとなる部下など、部下のタイプを把握できて最適な方法で人材教育できるようになります。

    ・ 定着率の向上

    上司と部下が信頼関係を築けば職場の定着率が上がります。その理由は、部下が仕事で困ったときに上司に頼れて安心して働けるようになるためです。

    部下が上司を頼りにできない職場環境だと不安を感じてしまい離職に繋がってしまいます。株式会社リクルートの独自調査『転職理由と退職理由の本音ランキングBest10』では、「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」が第1位となっており、上司との関係が悪くて退職を決断する部下も多いです。

    部下が退職すると採用や教育にコストがかかるため、離職防止で定着率を上げる必要があります。上司と部下が信頼関係を築けていれば、このような問題は発生しません。

    ・ パワハラ対策ができる

    近年、パワハラやセクハラなどに対して厳しい時代が到来しました。パワハラやセクハラの規制を守るために部下に厳しい指導ができないなどの問題も出てきています。

    しかし、部下がハラスメントだと感じるのは上司との信頼関係が密に関係しています。例えば「バカヤロー」と言った場合、信頼関係が築けていれば親しみが込められていると感じてもらえるでしょう。その一方で、信頼関係が築けていないと不快だと思われてしまいます。

    つまり、部下と信頼関係を築ければパワハラ対策ができます。

    ◆ 上司が部下と信頼関係を築く方法


    上司が部下と信頼関係を築く方法として、次のような方法があります。

  • 約束を守る
  • 実績を伸ばす
  • 相手の立場を配慮する
  • 部下を褒める
  • 感謝の気持ちを伝える
  • ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

    ・ 約束を守る

    上司と部下が信頼関係を築く上で最も重要なことは約束を守ることです。いい加減に決めたことでも、約束を破ると信頼を失うことになります。

    例えば、人事評価で「〇〇の意見は職場に反映するよ」と約束をして実現しなければ部下を失望してしまいます。約束を守れない上司だと思われたら信頼関係を築いていくことは難しいです。そのため、部下と約束をしたら守るようにしましょう。

    ・ 実績を伸ばす

    部下から信頼される上司は実績を出しています。実績が出ていないにも関わらず、部下に指導しても「実績が出てない上司のアドバイスは参考にならない」と思われてしまいます。

    実績を出しておけば、部下は興味を持ってアドバイスを受け入れてくれるようになるはずです。大きな実績を出すことは簡単なことではありません。そのため、日頃から仕事に向き合いコツコツと実績を積み上げていきましょう。

    ・ 相手の立場を配慮する

    相手の立場を配慮し合える関係だと、職場の人間関係に悩まずに済み、心理的な負担が軽減できます。とくに、上司と部下が信頼関係を築くためには、お互いが頼れる関係であることが大切です。

    相手の立場が完全には分からなくても、少し意識すれば取れる行動もあります。例えば、相手の意見を最後まで聞く、困っている相手を見かけたら声をかけるなどです。

    また、部下に仕事を依頼する場合は「手伝ってくれないか?」と命令しないなどの工夫をすると信頼関係が深まります。

    ・ 部下を褒める

    部下を叱るだけでなく褒めなければ信頼関係は深まりません。部下を褒めなければ「上司は自分に興味がない」「上司は自分を必要としていない」と感じてしまいます。そのため、部下を褒めるようにしましょう。

    部下を褒めるときは成長した部分を見つけて褒めてあげてください。

    「以前と比べて仕事が早くなってきたね」と他人を比較するのではなく、以前の姿と比較して変化を認めてあげることが大切です。また「〇〇さんが褒めていたよ」と第三者を通じて褒めるのも効果的です。部下を褒める場合は、結果でなくプロセスを褒めてあげましょう。

    ・ 感謝の気持ちを伝える

    部下の書類作成を手伝ってもらったり、良いアドバイスを出してもらえたりしたときは「ありがとう」と感謝しましょう。

    誰でも感謝の気持ちを伝えられると、温かく嬉しい気持ちになります。仕事を手伝ってくれた部下にサンクスカードを送るのも効果的です。

    感謝をされた部下は存在意義を感じられたり認められたりすれば安堵感が得られます。感謝し合える関係を作り強い絆を結ぶと信頼関係が深まります。

    ◆ 上司が部下と信頼関係を築く仕組みづくり


    上司が部下と信頼関係を築くためには、次のような仕組みづくりが欠かせません。

  • 1on1ミーティング
  • ピアボーナス
  • 360度評価
  • ここでは、上司と部下が信頼関係を築くための仕組みをご紹介します。

    ・ 1on1ミーティング

    1on1ミーティングとは、上司が部下の成長を支援するために行う個人面談をいいます。週1回、月1回な定期的に面談を行い、以下のようなテーマで話し合います。

  • プライベートの相互理解
  • 心身の健康チェック
  • モチベーションアップ
  • 業務上の悩み相談
  • キャリア支援
  • 目標設定
  • 戦略・方針の伝達
  • 近頃は多様な価値観が存在するため、部下が描きたいキャリアを把握して支援することが大切です。1on1ミーティングはテーマを自由に決めて、部下をサポートして信頼関係を深めるために面談を行いましょう。

    1on1ミーティングのやり方を知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

    関連記事:『1on1ミーティングの目的とは?キャリア支援につながる正しい手順を紹介

    ・ ピアボーナス

    上司と部下の信頼関係を深めたい方にはピアボーナスの導入もおすすめです。ピアボーナスとは、仕事で助けてもらった感謝として、お互いに報酬を贈り合う仕組みをいいます。

    給与や賞与とは別に支払われる第三の報酬です。Googleなど米国の人事評価制度で採用されており注目を集めている仕組みです。

    ピアボーナスを活用すれば、相手から感謝される機会が作れます。それだけでなく、お互いを評価して褒め合う環境を作れるためモチベーションを上げられます。

    ・ 360度フィードバック

    部下と信頼関係を深めたい場合は360度フィードバックの導入もおすすめです。

    360度フィードバックとは職場の人同士が評価し合う人事制度です。職場の人全員から評価されるため公平な人事評価ができます。

    一般的には上司が部下に評価される機会は少ないです。そのため、上司が欠点に気づけていないこともあります。部下と信頼関係を深めるために自分自身を見つめ直したいというような場合に360度フィードバックを利用すると良いでしょう。

    ◆ まとめ

    上司と部下の信頼関係を深めると、連携しやすくなり生産性が上げられたり、素直にアドバイスを聞いてくれて素早い成長が見込めたりします。この記事では、上司が取り組める信頼関係の深め方だけでなく仕組みづくりまで紹介しました。ぜひ、これを機会に部下と信頼関係を深めるための取り組みを見直してみてください。

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    エグジットインタビューいっとはコチラ

    (参考)
    https://www.recurrent.jp/articles/build-relationship
    https://mba.globis.ac.jp/careernote/1455.html
    https://thanks-gift.net/column/communication/workplace-trust/
    https://www.flierinc.com/business/note/3CBL5fXgI8jmAFKnZQvCkx
    https://dhbr.diamond.jp/articles/-/4989?page=2
    https://www.yume-tec.co.jp/column/training/3869#i
    https://hrnote.jp/contents/contents-2489/
    https://ns-1.biz/m-info/%E9%83%A8%E4%B8%8B%E3%81%A8%E3%81%AE%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%82%92-%E7%AF%89%E3%81%8D%E3%80%81%E8%82%B2%E6%88%90%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%AA%E3%81%92%E3%82%8B%EF%BC%81%E9%83%A8%E4%B8%8B
    https://thanks-gift.net/column/communication/thank-you-impact/

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