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2024.8.19

社会関係資本とは?人的資本や心理的資本との違いまで解説!

社会関係資本

現代社会において、人々のつながりはますます重要になっています。社会関係資本は、個人の幸福感だけでなく組織活性化にも深く関わっているため、社会のつながりを大切にしましょう。

今回は社会的資本について解説します。社会的資本のメリットや構築方法まで解説しています。そのため、人事戦略として強い組織を作りたい方は記事を読んでみてください。

社会関係資本とは

社会関係資本とは

社会関係資本とは、人と人の関係性を資本として捉える考え方です。

米国の政治学者ロバート・パットナム氏は「人間のつながり、すなわちネットワーク、およびそこから生じる互酬性と信頼性の規範」と定義しています。つまり、社会関係資本は「ネットワーク」「互酬性の規範」「信頼」の3つの要素で構成されています。

[社会関係資本の3つの要素]

  • ネットワーク:人脈を形成することで、情報収集しやすくなる
  • 互換性の規範:お互い様と思いやれる関係があれば仕事を円滑に回せる
  • 信頼関係:お互いが信頼して協力し合うことで大きなことを成し遂げることができる

顔見知りを増やせば社会関係資本が増えるわけではありません。相手とコミュニケーションを取るなど、さまざまな関わりが絡み合って、社会的資本は構築されていきます。

人的資本や心理的資本との違い

社会的資本と合わせて覚えておきたいものに「人的資本」と「心理的資本」があります。

人的資本とは、従業員が保有する知識やスキルを資本として捉えることです。一方で心理的資本とは、従業員の自信や活力を資本として捉えることをいいます。つまり「社会的資本」「人的資本」「心理的資本」を構築することで、ビジネス競争力を高めることができます。

社会関係資本を構築するメリット

社会関係資本を構築するメリッ

社会関係資本を構築するメリットは5つあります。

従業員エンゲージメントが向上する

社会関係資本が高い職場は、社員がチームの一員として認められていることを感じられます。そのため、各社員の帰属意識が高まり、会社の目標達成に貢献したいと意欲的に働いてもらえるようになるのです。

また、お互いが信頼し合っているため、オープンなコミュニケーションが取れて新しいアイデアも出やすくなります。

従業員エンゲージメントについて詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
関連記事:『従業員エンゲージメントとは?組織に見込める効果と高め方を解説

ビジネス機会に恵まれやすくなる

社会関係資本が高い職場は従業員エンゲージメントが高い傾向があります。つまり、会社に対して誇りや愛着を抱いている従業員が多く、積極的に会社を紹介してもらえるため、新規顧客の開拓やリファラル採用が行いやすくなります。つまり、ビジネス機会に恵まれやすくなります。

職場の問題解決スピードが高まる

社会関係資本が高い職場は、問題解決スピードが高まります。なぜなら、仕事で問題が発生した際に即座に報告されるようになるためです。また、さまざまな知識・経験を持つ仲間が集まり、問題を解決するために力を合わせるようになります。

生産性を向上できる

社会関係資本が高い職場は、協力体制が整っています。そのため、会社の目標達成に向けてチームで取り組むことができます。例えば、新規プロジェクトを立ち上げた場合、不慣れなことでも従業員同士が協力し合うため、スムーズに動かすことができるでしょう。

お互いの得意分野・苦手分野を把握しており、双方が助け合う精神を持っているため、業務を円滑に回していけます。

イノベーションを促進できる

社会関係資本が高い職場は、従業員1人1人の考えや価値観が尊重されています。そのため、仕事に対する多角的な視点が生まれやすく、従来の枠に捕らわれない斬新なアイデアが生まれやすいです。オープンなコミュニケーションが取れる環境のため、イノベーションを促進できます。

イノベーションを促進する方法として社内起業もあります。社内起業に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『社内起業とは?起業志望は1割の中、有望なチームを作る方法

社会関係資本を構築するための施策

社会関係資本を構築するための施策

社会関係資本を構築するための施策は7つあります。

ジョブローテーション

ジョブローテーションとは、従業員に異なる部署や職種を経験させて多様なスキルを習得させるための人事施策です。ジョブローテーションで異なる部署の人達と仕事することで、他部門と交流する機会を増やせます。お互いを理解し合い信頼関係を築くことができれば、他部門連携が円滑に行えるようになります。

メンター制度

メンター制度とは、キャリアアップを目指す若手社員(メンティ)を経験豊富なベテラン社員(メンター)が育成して、組織力を向上させるための人事施策です。

メンター制度を導入すると、メンターとメンティの間で信頼関係が生まれて、お互いを理解し合いサポートし合う関係が生まれます。また、メンティはメンターのサポートを受けながら成長できるため、組織への帰属意識を高めることができます。

勉強会

勉強会とは、従業員同士が共通のテーマについて学び、意見交換を行うことをいいます。共通のテーマについて勉強することで一体感を醸成することが可能です。

また、異なる部署や職種の人を集めれば、お互いを理解し合う機会となり信頼関係を築きやすくなります。勉強会を開催する場合は、従業員の興味・関心の高いテーマを設定して参加意欲を高めるようにしましょう。

社内イベント

社内イベントとは、交流して親睦を深めることをいいます。スポーツ大会、食事会、社員旅行などが該当します。普段の業務では話す機会が少ない社員とも交流できることがメリットです。異なる部署・職種の人が交流できる場をつくれば、お互いを理解して信頼関係を築けるようになります。

社内イベントの成功事例を知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『社内イベントの成功事例3選!参加率が高いイベント運営のコツを紹介

ABWの導入

ABW(アクティビティベースワーキング)は、従業員が業務内容や気分に合わせてワークスペースを選択できる働き方をいいます。ABWは従業員間の交流を促進するための有効な手段です。

例えば、異なる部署の社員が同じスペースで作業すれば、他部門の人と交流が生まれやすくなります。ABWを導入する場合は、作業に集中するためのスペースとコミュニケーションを取るスペースと設けるようにしましょう。

サークル活動

サークル活動とは、共通の趣味を持つ仲間が交流できる場を提供することをいいます。普段の業務では接点の少ない従業員同士でも、共通の趣味を通じて自然にコミュニケーションを取ることができます。趣味を通してストレスを解消し、リフレッシュすることで、仕事へのモチベーション向上にも繋げることが可能です。

ボランティア活動

ボランティア活動は、地域社会活動に参加する機会を提供することをいいます。社会貢献という共通の目的意識を持つことで、社員間の連帯感が深まります。社会に貢献することで、自己肯定感が高まり、仕事へのモチベーション向上にも繋げることも可能です。

社会関係資本を構築する際の問題点

社会関係資本を構築するとメリットが得られますが、閉鎖的なコミュニティ化に陥る恐れがあるため注意してください。

同じ価値観や経験を持つ従業員が集まってしまうと、新しい視点を取り入れることが難しくなります。

また、同じ価値観や経験を持つ従業員が集まると、異なる価値観や経験を持つ外部の人を受け入れにくくなり、排他的な文化が生まれると企業の評判が落ちてしまうかもしれません。そのため、異なるバッググラウンドを持つ人材を採用したり、外部ネットワークを構築したりしましょう。

社会関係資本の構築なら「イグジットインタビューいっと」

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社外関係資本を構築する上で閉鎖的なコミュニティ化に陥っていると感じたら、いっとにお任せください。イグジットインタビューいっとはメンターサービスを提供しています。

メンターサービスとは、キャリアコンサルタントや心理カウンセラーによるカウンセリングをいいます。社外の人にメンターを依頼することで、客観的アドバイスがもらえてキャリア開発しやすくなります。また会社の上司や先輩には言えないことを相談することも可能です。
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まとめ

社会関係資本とは、人と人の関係性を資本として捉える考え方です。社会関係資本とは「ネットワーク」「互酬性の規範」「信頼」の3つの要素で構成されています。

社会関係資本を構築すれば、従業員エンゲージメントが向上したり、生産性が上がったりします。しかし、社会関係資本を構築しているはずが、閉鎖的なコミュニティ化に陥る恐れがあるため注意してください。

社外関係資本を構築し、閉鎖的なコミュニティ化に陥っていると感じたら、イグジットインタビューいっとのメンターサービスを利用してみてください。

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