Exit interviewエグジットインタビュー

2022.10.19

ジョハリの窓とは?自己分析や組織活性化に役立てる方法を解説

ジョハリの窓について解説します。ジョハリの窓を活用すれば、自己分析や相互理解を深められ、組織チームの強化ができます。この記事を読めば、どのように取り組めば良いかまで分かるため、ぜひ、組織活性化に役立つ研修を検討している方は参考にしてみてください。

<はじめに>
人の思考や行動は無意識(潜在意識)によるものが多いです。各自で思考のクセを持っており、本人が気づかないうちに潜在意識が働いている場合があります。とくに、悪い習慣ほど無意識に行っている場合が多いものです。例えば、トラブルが起きたときに落ち着いて対処できる人もいれば、感情的になってしまう人もいます。

このような各自の個性を把握しておけば、チームメンバーで相互フォローしたり、無意識の行動を改革していけたりします。そのため、ジョハリの窓を活用して自分や周囲の人の個性を把握して、お互いを理解し合いましょう。今回は、ジョハリの窓について詳しく解説します。

ジョハリの窓とは


ジョハリの窓(Johari Window)は、人間の心には4つの窓があるという考えをいいます。

 ・開放の窓…自分も他人もよく知っている要素
 ・盲目の窓…他人は気づいていて、自分自身がわかっていない要素
 ・秘密の窓…自分は知っているが、他人に隠している要素
 ・知の窓…自分も他人も気づいていない要素

これは、サンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリ・インガム(Harry Ingham)により生み出されたフレームワークです。

4つの窓は、対人関係における自己の在り方を示しており、自分自身でわかっている部分とわかっていない部分、他人がわかっている部分とわかっていない部分の組み合わせによって、4つの窓に当てはめていきます。

これらの要素を知れば、自分で無意識で行っている行動や性格を理解できて意識改革できるようになったり、各メンバーの相互理解を深めることができたりします。

ジョハリの窓の効果


ジョハリの窓を活用して研修を行うと、以下の効果が見込めます。

自分自身を客観的に振り替えられる

自分自身を客観的に振り替えられて、自分の盲点(他人は気づいていて、自分自身がわかっていない要素)に気づけます。

例えば、世間体を気にして他人の顔色ばかり窺っている自分や、言いたいことを言えずに良い子を演じている自分に気づけたりします。このような受け身の性格を再認識するキッカケをもらえるのです。

自分自身を客観的に振り返る良い機会が得られます。

お互いの個性を理解しあえる

自分の秘密(自分ではわかっているが、他人は気づいていない要素)を把握できます。

例えば、「会社では後輩のお手本にならなければいけない」「仕事は完璧にこなすべきだ」と自分に課していて、周囲には弱い自分を隠して、しっかり者を演じている人もいるでしょう。ジョハリの窓を活用すれば、このようなお互いの個性を知る機会が得られます。お互いの個性を理解しあえれば、チーム連携も取りやすくなります。

自分の未知の才能を開拓する

未知の窓(自分も他人も知らない要素)自分に該当しない要素もありますが、気づいていないだけの要素もあります。気づいていないだけの場合は、意識的に取り入れると、自分の新たな才能を開拓できることが多いです。そのため、未知の窓に該当する要素があった際は、意識してみましょう。

ジョハリの窓を実施する方法

ジョハリの窓を実施する方法は2通りあります。

1.紙とペンで記述する方法
2.診断アプリを使用する方法

ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

紙とペンで記述する方法


引用:『自己分析診断テストのポテンシャライズ

紙とペンで記述する方法で、自己分析(他己分析)する手順は以下の通りです。

1.性格や資質に該当する要素をピックアップしておく
2.従業員4名~10名を集めて、複数枚の実施シート(※)を配布する
3.自分の性格や資質に該当する要素を選び、1枚目のシートに番号を書き出す
4.相手の性格や資質に該当する要素を選び、2枚目のシートに番号を書き出す
5.2枚目のシートを該当者に渡す
6.自分で回答した実施シートと、周りが回答してくれたシートを手元に揃える
7.自分が回答した実施シートと相手が回答してくれたシートで重なっている要素は「開放の窓に書く
8.相手が回答して、自分が回答していない要素は「盲点の窓」に書く
9.自分が回答して、相手が回答していない要素は「秘密の窓」に書く
10.誰も回答していない要素を「未知の窓」に書く
11.結果を確認することで、自己分析と他己分析の違いを確認する

ジョハリの4つの窓の意味


実施シートはコチラからダウンロードしてください

・参加者の性格や資質を選ぶタイプの実施シートのダウンロードは「コチラ
・参加者の性格や資質を自由に選ぶタイプの実施シートのダウンロードは「コチラ

診断アプリを使用する方法


引用:『ジョハリの窓Webアプリ

診断アプリを使用する方法で、自己分析(他己分析)する手順は以下の通りです。

1.ジョハリの窓 Webアプリにアクセスする
2.ジョハリの窓を実施する人数と各メンバーの名前を入力する
3.自分と相手に該当する要素にチェックを入れる
4.結果を確認する

ジョハリの窓のWebアプリは、PCやスマホで簡単に利用できるWebアプリ「ポテクト」がおすすめです。無料で利用できるため、活用してみてください。アプリはダウンロードする必要がなく、ブラウザ上で利用できます。診断の手間を省きたい方には、Webアプリを使用してみてください。

ジョハリの窓を実施する際の注意点


ジョハリの窓に取り組む際には以下に気をつけましょう。

・主観的に回答しない
・ネガティブなワードを使用しない
・強制的に参加させない
・それぞれの注意点について詳しく解説します。

主観的に回答しない

ジョハリの窓のフレームワークを活用して、自己分析と他己分析する場合は主観的に回答しないことが大切です。例えば、他人には知られたくない性格があり、それを包み隠すために嘘を付いてしまうと自己分析できなくなります。

また、相手に好かれようと課題評価してしまうと、相互理解ができなくなります。ジョハリの窓は、自己分析と他己分析を通して、自分の性格に関して気づきを得ることを目的に行うものです。そのため、主観的に回答するのはやめましょう。

ネガティブなワードを使用しない

ジョハリの窓で使用する、性格や資質に該当する要素をピックアップするときはポジティブなワードを選びましょう。例えば、「臆病」という要素をピックアップしたい場合は「慎重」と表現します。

ジョハリの窓は、相手の悪い性格を洗い出して、相手の人間性を否定するために行うものではありません。ジョハリの窓は相互理解を深めるために行うものです。そのため、お互いに意見が出しあえるように、性格や資質の要素はポジティブなワードを使用するようにしましょう。

初対面の人を加えない

ジョハリの窓は相互理解を深めるために、自己分析と他己分析の結果を照らし合わせます。他己分析は、相手と日頃から付き合っているため行えるものです。

初対面の人が相手の性格を分析することはできません。そのため、実施する場合は、日頃から連携を取り合っているメンバー同士を集めて実施するようにしましょう。

ジョハリの窓を実施する上でよくある質問


最後に、よくある質問をご紹介します。

Q.どのような性格や資質の要素を上げるべきですか?

性格や資質の要素には、以下のようなものがあります。

Q.ジョハリの窓は何名で行うべきですか?

お互いに良く知っている4名から10名を集めて行います。人数が多すぎると、各メンバーの性格や資質に対して回答することが大きな負担となります。そのため、4名から10名程度で行うようにしましょう。

Q.自己開示を拒否された場合はどうすれば良いですか?

ジョハリの窓は、周囲に自己開示をしなければいけません。そのため、研修に参加したくないという方もいるでしょう。このような方に無理強いをするような発言は慎みましょう。人には知られたくないセンシティブな性格や資質もあるため、研修に強制参加させてはいけません。

まとめ

今回はジョハリの窓のやり方をご紹介しました。ジョハリの窓は、従業員同士のコミュニケーションを円滑にしたり、本人が気づいていない能力を伸ばしたりするために研修で利用されるフレームワークです。そのため、組織メンバーの相互理解を深めコミュニケーションを活性化させたい方や、従業員が気づいていない可能性を拡げてあげたい方は、ジョハリの窓を利用して自己分析、他己分析をしてみてください。

https://talknote.com/magazine/johari-window/
https://potect-a.com/utilization/johari_window/
https://thanks-gift.net/column/engagement/johari-window/
https://www.kaonavi.jp/dictionary/johari/

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