Exit interviewエグジットインタビュー

2023.3.15

10人中7人の退職理由が建前!?本音を引き出す4つの方法を紹介

少子高齢化で労働人口が減ったため、人材採用のために求人を出しても優秀な人材を獲得しにくくなってきています。そのため、教育をしてきた既存社員の離職を防止することが欠かせません。

離職防止をするためには、退職希望者が出たら退職理由の本音を聞き出し、働きやすい職場をつくる必要があります。しかし、退職理由の本音は、なかなか引き出せません。その理由は退職希望者は退職理由に建前を使うためです。

一体、どのように退職理由の本音を引き出せばよいのでしょうか?今回は、退職理由の本音を引き出す方法をご紹介します。ぜひ、職場改善をしたい方は、この記事を参考にしてみてください。

◆ 10人中7人が退職理由の本音を話さない


引用:『en人事のミカタ 退職理由のホンネと建前[2022年版]

多くの人が待遇や職場環境に不満を抱いていても「キャリアアップをしたいため退職したい」と建前を話します。エン人事のミカタ『退職理由のホンネと建前[2022年版]』によると、10人中7人の社員が本音の退職理由を企業に伝えていません。

社員の退職理由の本音を聞き出して、職場環境を改善しなければ、続々と人材が流出してしまう恐れがあります。そのため、退職理由の本音を聞き出すことが必要なのです。

◆ 退職理由の本音ランキング


10人中7人の社員が退職理由の本音を話さないと説明しましたが、本音を把握して職場を改善することが離職防止につながります。

リクナビNEXT『転職理由と退職理由の本音ランキングBest10』によると、退職理由の本音には以下のようなものがあります。大半の人が職場の人間関係や労働環境、待遇の低さなどに不満を抱えているのです。

退職理由の本音

  • 1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
  • 2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
  • 3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
  • 4位:給与が低かった(12%)
  • 5位:仕事内容が面白くなかった(9%)
  • 6位:社長がワンマンだった(7%)
  • 7位:社風が合わなかった(6%)
  • 7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)
  • 7位:キャリアアップしたかった(6%)
  • 10位:昇進・評価が不満だった(4%)
  • ◆ 退職理由の建前ランキング


    退職理由の本音をご紹介しましたが、建前は異なるため注意してください。リクナビNEXT『転職理由と退職理由の本音ランキングBest10』によると、退職理由の建前として以下のような内容が話されています。上司や同僚との人間関係の悩みや労働時間や労働環境への不満があっても隠して退職していることが調査結果から分かります。

    退職理由の建前

  • 1位:キャリアアップしたかった(38%)
  • 2位:仕事内容が面白くなかった(17%)
  • 3位:労働時間・環境が不満だった(11%)
  • 3位:会社の経営方針・経営状況が変化した(11%)
  • 5位:給与が低かった(7%)
  • 6位:雇用形態に満足できなかった(4%)
  • 6位:勤務地が遠かった(4%)
  • 6位:仕事に対する責任がなく物足りなかった(4%)
  • 9位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(2%)
  • 9位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(2%)
  • ◆ 退職理由の本音と建前の差が出る理由


    社員の退職理由には本音と建前の差があります。職場の人間関係や労働環境、待遇の低さに不満を持っていても本音を隠して「キャリアアップのために転職したい」と建前を話し職場を去っています。

    なぜ、退職理由の本音を言わないのでしょうか?ここでは、退職理由の本音と建前の差が出る理由をご紹介します。

    ・ 円満退職をしたい

    社員は円満退職をしたいと思って退職理由に建前を使用しています。円満退職をすれば転職活動もポジティブな気持ちで挑めます。

    また、転職先の企業の面接では、前職を辞めた経緯を質問されることが大半です。円満退職したことを説明すれば、転職先からの評価も上昇するでしょう。このような理由により、退職者は円満退職したいと思っているのです。

    ・ 会社批判に罪悪感がある

    社員は会社に不満を抱えていても、大半の人が職場にはお世話になったと感謝をしているものです。また、近ごろは周囲の目が気になり、自分の本音を言えない気遣いの人も増えました。

    このような人が職場の人間関係や労働環境の悪さなど会社批判をすると罪悪感を抱きがちです。罪悪感を抱きネガティブな気持ちにならないように、退職理由の本音を隠しているのです。

    ・ トラブルを防止

    社員は退職理由の本音を伝えてトラブルに発展することを懸念しています。職場の人間関係の悩みを打ち明けて、相手の気持ちを侵害させてしまうかもしれません。このように退職をめぐって上司や同僚とトラブルを起こすと、社員自身の評判が悪い方向にいきます。

    また、人を経由して悪い噂が広まる恐れがあります。業界の世界は狭いため、トラブルに発展しないように退職理由に建前を使っているのです。

    ◆ 退職理由の本音を引き出す方法


    退職者の大半が退職理由の本音を話さないと説明しましたが、本音を引き出せないと職場環境の改善ができなくなります。どうすれば退職理由の本音を引き出せるのでしょうか?ここでは、退職理由の本音を調査する方法をご紹介します。

    ・ 第三者から話を聞く

    退職者が退職理由の本音を伝えない理由は「理解してもらえない」「トラブルに発展させたくない」などの考えがあるためです。

    しかし、退職を決意するまでに葛藤はしており、誰かに話を聞いてもらいたいと多くの人が思います。そのような場合は、職場で仲が良かった上司や同僚などに悩み相談をしているものです。

    そのため、退職者が仲良くしていた相手がいれば、第三者から退職理由の本音を聞き出すのも良いでしょう。

    ・ 退職面談を行う

    退職届を提出したら、人事担当者は退職希望者と面談を行います。退職面談で、退職希望者に「職場改善に役立てたいから、職場の不満があれば教えて欲しい」と聞き出すのも1つの方法です。

    しかし、退職面談のやり方を工夫しなければ、退職理由の本音を引き出すのは難しいです。

    退職者の努力を労い、転職活動で必要なことをサポートすると提案し、相手と良好な関係を築いて退職理由の本音を引き出さなければいけません。そのため、人事担当者は退職面談のやり方を把握しておくようにしましょう。

    退職面談のやり方を知りたい場合は、下記の記事を読んでみてください。
    関連記事:『退職面談のやり方とは?面談を実施する前に役立つ知識を紹介!

    人事担当者が退職面談を行う場合は、下記の記事を読んでみてください。
    関連記事:『人事担当者向け退職面談のやり方!職場改善に役立つ本音の引き出し方

    ・ 退職アンケート

    退職者に対してアンケートを実施して、退職理由を聞き出す方法もあります。退職アンケートは「Excit Survey(エグジットサーベイ)」と呼ばれており、米国では主流となっている調査方法です。退職アンケートのメリットは気軽に調査できることです。

    また、定量データがシステムに蓄積されていくため、どのような職場の問題か改善していくべきか優先順位が付けやすくなります。

    退職アンケートについて詳しく知りたい方は下記の記事を読んでみてください。
    関連記事:『【サンプル付き】退職アンケートとは?メリット・デメリットを解説!

    ・ 第三者機関

    職場で仲が良い人がいなくて、人事担当者が人事面談をしても本音を引き出せそうもない場合は第三者機関のサービスを利用する方法もあります。

    第三者機関のサービスでは、プロのキャリアコンサルタントが退職者のキャリア支援をしつつ、退職した背景をヒアリングします。第三者の立場でプロのインタビュアーが聞き出すため、退職理由の本音が引き出せるのです。

    また、退職理由の本音を引き出せるだけでなく、職場環境の問題点や改善策まで提案してもらえます。そのため、離職率が高い職場を改善したいと思っている方は、第三者機関のサービス「エグジットインタビューいっと」を利用してみてください。

    退職面談、退職アンケート、第三者機関のどれが良いか悩んだ場合は、下記の記事を読んでみてください。
    関連記事:『人事担当者向け退職面談のやり方!職場改善に役立つ本音の引き出し方

    ◆ まとめ

    職場を離職する際、10人中7人が退職理由の本音を話していません。その背景には「円満退職をしたい」「罪悪感を抱きたくない」などがあります。

    しかし、退職理由の本音を引き出せなければ、職場環境を改善できません。職場環境の問題を放置してしまうと、続々と社員が退職してしまうでしょう。この記事では、退職理由の本音を引き出す方法をご紹介しました。ぜひ、自社でできることから取り組んでみてください。

    いっとは、第三者の専門家がお客様に代わって、従業員の “4つのホンネ” をヒアリングするサービスを提供しています。ぜひ、離職に繋がる原因を把握して職場環境を見直したいと考えている方は「いっと」をご利用くださいませ。

    ホンネインタビューシステム『いっと』

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