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2024.6.20

離職防止施策の打ち方!的外れな施策にならない正しい手順を解説

求人広告を出しても求職者から応募がなく、人材採用が行いづらくなってきています。そのため「既存社員には長く働いてもらいたい」と職場環境を見直す方が増えてきています。

しかし、職場環境の見直し方法を把握しておかなければ、的外れで無意味な施策になってしまうかもしれません。その結果、コストが無駄になってしまうのです。このような問題を防ぐためにも、正しい手順を覚えておきましょう。今回は離職防止の正しい手順をご紹介します。

離職防止とは

離職防止とは、社員の離職を防ぐための施策をいいます。さまざまな施策がありますが、以下のような施策が該当します。 

[離職防止施策の例]

  • 従業員が希望するキャリアが築けるようにする
  • 従業員に成長できる場を提供するために、1on1を実施してフィードバックを行う
  • 仕事に対する意欲を高めるため、適切な人事評価を行う
  • 職場の人間関係を良くするために、チームビルディングを行う 

社員が退職を決意するときには、複数の要因が重なっていることが多いです。そのため、職場の問題を洗い出して改善していき、働きやすい職場に変えていきましょう。

離職防止に取り組む企業が増えた理由

離職防止に取り組む企業が増えた理由には、2つあります。

労働者不足で転職市場が売り手市場になった

1つ目が、労働者不足で人材確保が難しくなってきたことです。厚生労働省「一般職業紹介状況」では、令和4年度の有効求人倍率は1.31倍と述べられており、求職者1人に1つ以上の仕事がある状況です。そのため、人材募集をしても人が採用できなくなってきました。このような背景により、既存社員に長く働いてもらう必要が出てきたのです。

終身雇用制度や年功序列制度が崩壊した

2つ目が、終身雇用制度や年功序列制度が崩壊したことです。2019年5月にトヨタ自動車と日本経済団体連合会の会長が「終身雇用を前提にすることが限界になっている」と発表しました。

このような発表により、労働者は「キャリアを磨いていく必要がある」と認識し、キャリアを磨くために転職していくという考えが根付いたのです。人材が流出しやすくなったため、従業員に満足してもらえる職場を作る必要性が出てきました。

離職防止に取り組まないリスク

離職防止に取り組まなければ、以下のような問題が出てくる恐れがあります。 

  • 労働者不足で事業活動が継続できなくなってしまう
  • 既存社員の業務負担が増えて連鎖退職してしまう
  • 職者が悪い評判を流して企業イメージが低下してしまう
  • 新入社員を採用しても、早期離職してしまう 

さまざまな損失が出るため、離職防止に取り組むようにしましょう。

離職防止に取り組む際の流れ

離職防止施策を打ちたいと思ったら、以下の流れで取り組むようにしましょう。

1.従業員満足度調査を実施する

まずは、既存社員に対して職場の満足度調査を実施していきます。職場の満足度調査を実施する場合は、定量的データと定性的データを取得するようにしましょう。

定量的データを取得すると、どの箇所を優先して改善すべきか計画が立てられるようになります。

その一方で、定性的データを取得すると、どのような職場問題が発生しているのか具体的に知ることができます。そのため、定量的データと定性的データの両方を取得するようにしましょう。 

また、退職者が出たときに、退職面談や退職アンケートで職場の問題点を聞き出すことができます。退職面談や退職アンケートの方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。 

関連記事:『人事担当者向け退職面談のやり方!職場改善に役立つ本音の引き出し方

関連記事:『【サンプル付き】退職アンケートとは?メリット・デメリットを解説!

2.離職防止の施策を実行する

離職防止の施策に対して優先順位を立てて、実行していきます。働きやすい職場づくりの進め方には3つの方法があります。そのため、自社に見合う方法を選ぶようにしましょう。

  • 経営者主導型:経営者が推進していく方法で、工数がかからない
  • 管理監督者主導型:部署別の課題を解決できる
  • 従業員参加型:従業員に参加をしてもらって課題を解決していく

3.離職防止施策の効果を測定する

離職防止の施策を打ったら効果測定をします。離職防止の施策を打つ前後で、従業員満足度調査を実施して、満足度が上がっているかどうかを確認しましょう。また、前年と比較して離職率を下げられたかなどを確認すると、離職防止の施策の効果を測定できます。 

離職率の計算方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。

関連記事:『離職率とは?就業業態別・業種別・新卒の離職率の平均値まで紹介

社員が離職する原因と対策方法

離職防止に効果的な施策は各社で異なりますが、「社員はどのような原因で離職してしまうのか?」「社員の離職を防止する施策には、何があるか?」を理解しておきましょう。

待遇が良くない

社員の退職理由で最も多いのが「給与が低い」「福利厚生が良くない」など、待遇が良くないことです。給与や賞与などの待遇が低ければ、社員は満足できる生活を送るこができません。

一生懸命、会社に貢献しても待遇が上がらなければ、仕事に意欲が湧かなくなり退職してしまうでしょう。このような離職を防止するための施策には、以下のような方法があります。 

[主な施策]

  • 適切な人事評価を行う
  • 福利厚生を充実させる

労働条件が悪い

業務過多など労働条件が悪い職場で働き続けると、仕事でミスをしてしまったり、人間関係がギクシャクしてしまったりします。その結果、ストレスで体調不調に陥ってしまうため、労働条件の悪さは改善していくようにしましょう。労働条件が悪い職場の改善方法には、以下のような方法があります。 

[主な施策]

  • 業務のムダ・ムリ・ムラを省く
  • 新たな人材を採用する
  • 仕事の振り方を見直す
  • アウトソーシングを活用する 

労働条件の悪さは、さまざまな悪循環を招きます。どのようなトラブルが発生するのか、詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

関連記事:『業務過多で従業員が退職!人間関係や労働環境の悪化を解消する方法とは

人間関係でストレスを感じている

職場の人間関係に悩む社員は多くいます。日本労働調査組合の独自調査では、職場の人間関係で何らかの悩みやストレスがあると回答した人は約3割います。また、58.5%の人が、職場の人間関係を理由に退職・転職を考えたことがあると述べているのです。そのため、以下のような施策で、人間関係を良くするようにしましょう。 

[主な施策]

  • ハラスメント研修を実施する
  • 管理職にマネジメント研修を受けてもらう
  • 職場の心理的安全性を高める

仕事と家庭の両立が難しい

仕事と育児、介護の両立が難しくて離職してしまう人もいます。内閣府男女共同参画局『出産・育児と女性の就業状況』によると、出産・育児で離職する割合は約1割となっています。また、介護労働安定センターの独自調査でも、介護で離職する割合は約1割となっているのです。10人の1人は「仕事と家庭の両立が難しい」と悩んでいます。このような悩みを抱えさせないためにも、以下のような離職防止の施策を打つようにしましょう。

[主な施策]

  • 多様な働き方が行えるようにする
  • メンター制度を導入して相談しやすい環境を整える
  • 有給休暇を取得しやすいようにする 

多様な働き方について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

関連記事:『多様な働き方の種類を一覧表でまとめて紹介[雇用制度や雇用形態]

会社の将来性に不安を感じている

社員が会社の将来性に不安を感じてしまうと、「この会社に残っても大丈夫なのだろうか?」「成長が見込めるのだろうか?」と思ってしまいます。

競合他社より魅力が劣っていて売上が停滞していたり、慢性的な人手不足に陥っていたりすると不安になってしまい転職を考え出してしまうでしょう。このような離職を防止するための施策には、以下のようなものがあります。 

[主な施策]

  • 経営方針を見直す
  • 経営戦略を練り直す
  • 従業員がキャリアを構築できる環境を整える

離職防止をしたい方は「エグジットインタビューいっと」

エグジットインタビューいっとは、従業員が職場に対して思っているホンネを聞き出すサポートです。サポート内容は大きく3つに分けられます。

  • 独自システムを活用したアンケート調査/性格診断
  • 第三者のインタビュアーが従業員に取材してホンネを調査する
  • 収集したデータを根拠に、職場改善策の立案や実行までをサポート 

そのため、離職防止の施策を打ちたいという方は「エグジットインタビューいっと」をご利用ください。

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まとめ

今回は離職防止の施策について解説しました。社員が離職する原因はさまざまなため、自社の社員が職場に対して満足していること、不満を抱いていることを聞き出すことが大切です。

社員のホンネを聞き出した上で、離職防止の施策を打ち出すことで効果を発揮します。そのため、正しい手順で離職防止の施策を打つようにしましょう。

 もし、この記事を読み、社員のホンネを聞き出せないと悩んでいる方は「エグジットインタビューいっと」をご利用してみてください。エグジットインタビューいっとを活用すれば、従業員満足度調査に気軽に取り組めて、具体的な内容を知りたい方はプロに取材をお任せできます。そのため、本気で職場改善に取り組みたいと思っている方は、ぜひご相談ください。

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